どちらも非課税になる投資制度じゃないの?
併用をした方が良い?
どちらも運用した利益に関して非課税という点では共通。
iDeCoは運用益の非課税+所得税と住民税の節税も。
大きな点として解約が可能か否かの違いと運用期間。
併用出来れば60歳ぐらいに大きな資産を築けている可能性が高い。
共通している事は運用益が非課税
つみたてNISAとiDeCoの共通している項目として【運用益が非課税】というところ。
どちらの制度も投資信託やETFを運用して利益が出た分に本来掛かるはずの2割の税金を非課税にしますよ、という部分は共通。
投資信託(インデックス投資)は長く続けて時間を味方に付ける事で一般投資家でも一定の資産を作れます。
一般投資家が時間をかけて苦労して(実際は銘柄と金額選ぶだけではありますが)積み上げた利益の一部に税金が掛からないという点はとても魅力的といえます。
そういった意味で「投資を始めよう!」と思った人は最初に一度は検討するべき制度です。
iDeCoってどういう制度?やった方がいいのか? iDeCo=自分で積み立てたお金で運用して年金として充てる制度。自分がもらえる年金に不安がある人はやるべき。 iDeCoって何?[…]
つみたてNISAのメリット・デメリットは?どこの証券会社を使えば良いの?何の銘柄が選べば良いの? つみたてNISAは将来への自分の資産形成に有利な制度。デメリットは私個人は【特になし】と感じる。[…]
運用期間の長さ
運用期間は20年。
制度設計の最初は2018年~2037年までの20年間で例えば2020年から開始した人は18年間しか運用できないという制度でしたが改正されて2037年までに始めれば20年間は運用できますよ、という事になりました。
この改定で安心して20年間積み立てる事ができます。
投資信託の積み立てという性質上、運用期間というのは資産を増やすのに重要な事柄となりますので。
運用期間…というか加入条件が20歳~60歳までとなっています。
加入要件には国民年金を加入しているという諸条件はあるので、そういった意味では【自分の年金作り】という側面が強い。という事は20歳にで加入すれば最大40年間を運用できる事になります。
40歳で加入すれば20年間になります。
若い時に加入すれば運用期間が延びるという事になります。
つみたてNISAが最大でも20年間に対してiDeCoは自分の意思で最大40年まで運用できるというところが大きな違い。
掛け金の違い
年間40万円が最大の掛金。
年間40万円×20年=800万円が非課税という制度設計なのでトータルとして800万円までしか掛ける事ができないとも言えます。
職業のカテゴライズにより掛金が変わります。
自営業:68,000円 企業年金なし会社員と専業主婦(主夫):23,000円 企業年金年金あり会社員:12,000円or20,000円 公務員:12,000円
国民年金しかない自営業者に年金作りを支援する側面も強い感じですね、金額を見ると。
掛け金はつみたてNISAは800万円が上限に対してiDeCoは職業の分類によって人それぞれという事になります。
自営業者が20歳で加入して60歳まで最大額を掛けると3,264万円に到達します。
ちなみに自営業者が3,264万円を年間4%の利回りで40年運用すると8,000万円になります。
ちょっと夢がある数字ですよね(*‘∀‘)。
そういった意味でiDeCo始めるなら早ければ早いほど有利になる可能性が高いと結論付けれます。
解約が出来る・出来ない
途中解約が可能。
途中解約が原則不可能。
東日本大震災の時に解約事例があっただけで基本的に解約出来ないと解釈すればOK。
つみたてNISAは解約可、iDeCoは無理と覚えれば間違いないです。
どちらも投資信託やETFを積み立てて長期間かけて資産を形成するという特性上、途中で止めてしまうのはメリットを殺してしまう事になるので得策では決してないです。
口座維持手数料が掛かる・掛からない
口座維持手数料は無料。
証券会社や金融機関によりますが最安のネット証券(楽天・マネックス・SBI他)でも2,052円/年が必要となります。
1年目は初期手数料も発生します。
選択できる投資銘柄の違い
投資信託等の投資銘柄を選んで投資するという流れ自体は「つみたてNISA」と違いはありません。
選択できる投資銘柄の数が多い。
楽天証券だと170銘柄から選択が可能。
選択できる投資銘柄の数が少ない。
楽天証券だと31銘柄。
iDeCoの目的が自分年金作りのためのツールという位置付けのため選択できる銘柄数に厚生労働省が35本以下にするよう指示しています。
現在、35本より多い証券会社はいずれ減らさなくちゃいけない事になっています。
iDeCoは年金作りという性質を鑑みると投資にあまり詳しくない人も始める可能性も考慮しているのでしょう、選択しやすいように選べる本数を絞ってあります。
一方でつみたてNISAはどの証券会社や金融機関でも比較的多い品ぞろえ、たぶん100本以上あるところが多いようです。
ある程度、投資経験ある人や興味がある人をターゲットとしていると思われ選択肢が多くなっています。
選択出来る銘柄が多くても選ぶ基準は信託報酬(手数料)が少なくて右肩上がりで上がっていくと思われるモノを選ぶという判断基準は不変。
「つみたてNISA」と「iDeCo」の併用は?
「つみたてNISA」と「iDeCo」の併用はお金に余裕がある人はやるべきだと個人的には思います。
併用すると当然掛金が増えるので将来的なリターンも大きく出来る可能性が増えます。
もちろん個々人の目的に合った運用が必要なので併用が必ずしも皆の正解にはならない訳です。
例えば50歳の人だと「iDeCo」を始めようと思っても掛けられる年数が少ないので運用成績が安定しにくく(所得税・住民税はもちろん安くなりますが)元本割れる可能性もやや高まります。
それであれば「つみたてNISA」の方が20年間を有効に使えるからそちらの方が運用という面では良いです。
寿命が長くなっている事をふまえるとそういった考え方も人によっては十分正解といえる訳です。
まとめ
運用期間:つみたてNISA⇒20年 iDeCo⇒最大40年
掛け金:つみたてNISA⇒年間40万×20年 iDeCo⇒職業による
解約:つみたてNISA⇒出来る iDeCo⇒出来ない
口座維持手数料:つみたてNISA⇒無料 iDeCo⇒最安のところで年間2,052円
銘柄の選択幅:つみたてNISA⇒選択幅が多い iDeCo⇒選択幅は少ない
【「つみたてNISA」と「iDeCo」でどちらが優先順位が高いですか?と問われれば私は「iDeCo」と答えます】⇒目的が老後資金の形成であれば…という条件ですが。
20代・30代であれば「iDeCo」推し。40代前半でも優位性はあるかな?と個人的には判断します。
年齢関係なく20年間は非課税枠を利用した投資を出来るのが「つみたてNISA」。
老後資金は十分あるけど投資をしておこうという人であれば「つみたてNISA」がベター。
資金がある人であれば併用が当然の事ながらおすすめ。