ドルコスト平均法

ドルコスト平均法とは?わかりやすくデメリットも含め説明。

ドルコスト平均法って?
メリット・デメリットは?役に立つの?

 

投資信託などの金融商品を【定期的】に【定額】購入していく手法。
購入のタイミングを計る必要もなく手間もかからない。
長い時間をかけての資産形成に向いている。
短期間の投資には向いていない。
なので計画性のある投資プランであれば有効に機能する。

メリット

株や投資信託などの金融商品を購入する際に人は「価格が下がったから買おう」や「価格が上がりそうだから買おう」と自分の判断で購入の意思決定をします。

ただ人は近い将来でさえ見通す事は不可能、異能力の持ち主でない限りは。

相場の天井や天底を見極めるのは絶対無理です。アナリストの意見も話半分で当てにしてはいけません。

相場が急落している時に買うな!という意味の「落ちるナイフを掴むな」という格言の反対語である「落ちたナイフを拾えばいい」という事を時折見かけますが多くの人は「いつナイフが床に落ちたかが分からない」訳ですからそこが問題。

チャートを見て「2008年のリーマンショックの暴落時に買っておけば…」や「2020年3月のコロナショックの時に買っておけば…」と考えるのは誰でもできますが意味のない妄想でしかありません。私も時々しますが。

それをふまえて合理的に考えた場合、タイミングを計ってピンポイントで購入するというのは不可能、もしくはかなり難しいといえます。

そうした場合に投資家が取れる有効な手段は【将来性のある市場を少しづつ買っていく】という行動と考えます。

長期的に右肩上がりで上昇していく金融商品を少しづつ購入していけば少し先の世界線(20年以上先)において一定額上の資産が積みあがっている可能性が高い。その可能性が高いところに資産を投じるというイメージ。

定期的に淡々を購入を継続するので安くたくさん買えるターンもある一方で高値掴みしてしまう場面もあります。

ただ長期で購入していくので価格が平均化されて右肩上がりの相場であれば最終的に平均購入価格を上回るという事になります。

投資信託であれば配当金があるので配当を含めれば歴史的に振り返ると20年以上積み立てれば負けはないという結果です。

2008年のリーマンショック前から積み立てをしていた場合でも暴落を経て2011年に元の水準の株価に戻った時点で配当を含めると資産額が23.5%増えていたというデータもあります。

イメージとしてはこのような感じ。どうせ先行きは誰にも分からない。
ドルコスト平均法
※引用先:https://ideco.kddi-am.com/learn/study/519/

10年前後の投資歴の中で様々な投資をしてみて「ある程度値動きのある投資商品を同じ金額・同じ期間のタイミングで購入」するというのが長期的に時間をかければお金を増やす事ができる可能性が高いのだという事を実感するようになりました。

ちなみにドルコスト平均法の性質をふまえて私は現在インデックス投資・ビットコインに投資をしています。

■ドルコスト平均法の “メリット”
■購入のタイミングを計る必要がないので管理が楽。
■購入価格が平均化されて購入単価が下がるので結果的に運用成績がプラスになりやすい。
■誰でも再現性のある投資結果が得られる。

デメリット

もちろんドルコスト平均法も万能で非の打ち所がないという訳ではもちろんないです。

■ドルコスト平均法の “デメリット”
①ドンピシャのタイミングで一括購入した方が当然トータルリターンは高い。
②ドルコスト平均法で平均価格は安定するが基準価格がそれを上回る保証はない。
③細かく購入するので手数料一括購入するより割高になる。

①ドンピシャのタイミングで一括購入した方が当然トータルリターンは高い。

例えば2008年の日経平均株価は年初:15,000円⇒7,000円まで急落。

この時点で有り金全部突っ込んで購入していればその後のアベノミクス相場で億万長者になっているでしょう。

振り返ってみての正解は「2009年頃に有り金全部突っ込んで2020年で売る、もしくは保有し続ける」となります。

nikkei-chart

その一方で赤枠で囲った部分が日経平均株価が7,000円前後の頃ですが、ここで全力で買いを入れる事ができる人はほとんどいないと思います。

多くの人が「まだ下がるかもしれない」という意識を持つのでタイミングを計っての売買というのは本当に難しいです。

メリット部分でも触れましたが、これを予測するのは難しいです。

一方でめちゃくちゃ政治経済の分析力のある人であれば予測して大きな資金を投じる事で大きなリターンを得る事ができます。

②ドルコスト平均法で平均価格は安定するが基準価格がそれを上回る保証はない。

ドルコスト平均法のメリットは平均購入価格が平均値に収れんして最終的に基準価格がそれを上回る事で利益を得る事と述べました。

基準価格が下がり続けるインデックス(指数)に投資したとすると平均購入価格が落ち着いた水準だとしても基準価格がそれを下回ってしまう事はあり得ます。

それを防ぐために成長していく可能性が高いアメリカの「S&P500」指数や、それを含めた全世界株式など右肩上がりで上がっていくであろう指数を選択する事である程度防止する事ができると思います。

③細かく購入するので手数料一括購入するより割高になる。

株式や投資信託やFXでもなんでもそうですが証券会社の利ザヤである手数料が購入時に発生します。

ドルコスト平均法はなるべく分割して購入するので都度手数料が掛かります。

その手数料の積み上げと比較すると一括購入の方が安くなるケースがあります。

つみたてNISAやiDeCoで指定されている銘柄に関してはノーロード(購入手数料無料)で信託報酬(管理手数料)のみなので優良なファンドを選択すれば購入手数料は発生しないのであまり影響はないです。

アメリカ株式を購入する時は最低手数料や最高手数料が設定されているので株数を多く購入した方が有利になる場合が多々あります。

インデックス投資であれば手数料が既に安いのであまり気にしなくてもいいですが銘柄・商品によっては手数料が高くなると思います。

その辺だけ留意すれば多少は抑える事ができると思います。

長期に渡って「配当再投資」で継続する事

ドルコスト平均法の性質として長く続ける事で購入金額の平均値が収束していきチャートで表すと真横になっていくイメージです。

逆説な言い方をすると短期だと高値掴みしたりして自分にとって不利益な購入価格になるので長期間継続しないと効果がないといえます。

そして長期的に積み立てる事で最終的にプラス運用で終わる可能性が高いです。

あとめちゃくちゃ重要なのが「配当を再投資」する事です。

貰った配当でまた株を買う、また配当出たら株を買う…という繰り返しで複利で資産が増やしていきます。

複利の仕組みを作る事が個人が資産形成においての一番大事な根幹といえます。

統計学上20年以上積み立てるとマイナスにならない
20年 以上 投資
※引用先:金融庁

上記の統計は国内外の株式・債券を対象にしていて2~8%の利回りで投資を終える事ができるエビデンスといえます。

一番可能性が高いのが4~6%の運用成績です。ここは出口戦略次第で多少の変化はあるように思います。

まだ出口戦略は先過ぎてイメージはなかなかしづらい部分ではあります。

私の出口戦略は今はまだおぼろげですが20年以上積み立てたうえで、その時の相場が大きく跳ねるような瞬間に利益確定して市場から撤退するというシナリオを今のところは描いています。

まあ上手くいくかどうかはその時の相場次第ですけどね。

一番のメリットは?

私が考える一番のメリットは「精神的に楽」です。

私のメインの投資は「つみたてNISA」と「iDeCo」を中心としたインデックス投資なのでインデックス投資は積み立てる銘柄と金額さえ決めれば後は月に1回(設定次第では毎日)、自動的に購入してくれます。

普段はチャートを眺めるでもなく実質何もしておらず、全く手が掛かりません。

相場状況を見て一喜一憂する事がないので心の平穏を保ちつつ普段通りの生活ができます。これがめちゃくちゃ重要だと私は考えています。

体験談としてFXで200万円の資金に対して140万円の含み損を抱えた時があり、その時は夜もおちおち寝られないぐらいメンタルが酷かったです。

もう2度とあんな思いをしたくないのでリスクはなるべく抑えて通常通りの生活が送れるようにするというのは私の中の資産運用のコンセプトです。

例えるならこんな気持ちだッ!
ドルコスト平均法 吉良吉影
※引用先:荒木飛呂彦先生著「ジョジョの奇妙な冒険」37巻 74ページ
案外この考えが私の中では資産運用をするうえでの考えのベースになっています。この吉良吉影は殺人鬼ですが「心の平穏を願って生きてる」という部分は凄い心惹かれるんだよなァ・・・凄い好きなキャラクターの一人。

銘柄の選択は?

選択する銘柄はドルコスト平均法の性質を考慮すると

将来、右肩上がりで上がっていくであろう銘柄

を選択すると遠い将来(20~30年後)に幸せになる可能性が高いです(お金がある=幸せという価値観であれば)。

上がっていく可能性が高い筆頭の指数だと「S&P500」。アメリカ株は歴史的に振り返ってみようと完全な右肩上がりなので今後も上がっていく可能性が高いといえます。

あとは全世界の株式に満遍なく投資しているものも良いと思います。

有名な銘柄ですと「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF」、通称「VT」。47か国、2,900銘柄に分散投資しているので迷ったらコイツで良いような気がします。※ただこの「VT」はETFという枠組みなのでインデックス投資と違い自動で積み立て設定ができないので手動で購入する必要があります。

人間の根源的欲求として「豊かになりたい」「楽をしたい」がある以上、これらを解決しようとするところにビジネスチャンスがあってそれを人類が乗り越える事で企業が成長していくというイメージは今後も私は不変と考えています。
そういった意味で株式市場に投資するというのが一番分かりやすいし成長性もあると思っています。

実際私が投資しているメインのインデックス投資の中身は100%株式になっています。

株式は一定の期間で良い意味で暴騰・暴落を繰り返してくれるのでほどよく値動きが大きく高値で買う事もあるけど安値を多い口数・株数を購入して購入単価を安定させてくれるのでベストではないかと私は考えています。
あとは含み損を気にせず長く続ける事が肝要。

あくまで【同じ金額】で【同じ期間】

個別株でドルコスト平均法もやれなくはないですが日本株もアメリカ株も「毎月10,000円」といった買い方ができません。

株価に応じての購入、たとえば1株=9,000円の株を10,000円分だけ買う事は出来ないので厳密には向いていません。

これらの金融商品は金額を指定して購入できないので毎月同じ金額を購入するというのが不可能です。

そういった意味でドルコスト平均法で積み立てるのに一番向いている商品は「インデックス投資」という事になります。

積み立て設定してしまえば何もする事がないという優位性もありますしね。

まとめ

右肩上がりで上がっていく可能性の高いインデックス(指数=日経平均やS&P500など)を【同じ金額】【同じ期間-定期的】に購入するという行動を長期間に渡って(20年以上)継続する。

且つ投資で得た配当を再投資する事で一般人の投資初心者でも将来使う資産を作る可能性が高くなります。

楽天証券

 

マネックス証券

 

コインチェック

ドルコスト平均法
最新情報をチェックしよう!