中間管理職の立場であれば不平不満の種を取り除いてあげたいところ。
一方で単純な愚痴であるのならば付き合う必要なし、全力スルー。
嫌な事柄から距離を置くというのは何においても大事の選択肢のひとつ。
不平不満ばかり言う人に自分の時間を取られないように。
人間は常時、自分が100%満足な状態が続くという事はあり得ないし、どちらかといえばそうでない状態の方にある場合の方が圧倒的に多いので不平や不満を言って自分の中のガス抜きをする事は精神衛生上は大事なこと。
とはいえ会社という一定のコミュニティの中でネガティブな話ばかり聞いていると聞いている側の気持ちがグンと盛り下がります。
私は会社の中間管理職の立場でそこそこ色んな人と関わってきたのですが不平不満を言うタイプには一定の傾向があるなと以前から感じていました。
立場的に不平不満の種を摘んでいくのが仕事のひとつではあるのですが不満を言う人は不満がエンドレスなのですよ(笑)、聞く方のエネルギーもなかなかに消耗するのです。
ただ、その不平不満が誰が見ても明らかに解消するべき問題であるのならば当然、矢面に立って解決するよう動いてあげるべき。
ただの愚痴であれば後述しますが基本的にスルー、こちらの時間がもったいない。
不平不満を聞かされる側の立場での考え方を述べる一方で不平不満の原因と対処を考えていきたいと思います。
不平不満の主な原因は『不公平感』
会社という組織内で起こる不平不満の一番の原因は「個々人が感じる不公平感」だと考えます。
上司が部下を評価する場合、人が人を評価するわけなので好き嫌いや見えない部分がどうしても生じますよね。
すると部下の「私はこんなに色々やってるのに!」という思いと上司の「あいつ、あんまり仕事してないな」といった感覚のギャップが生まれて不公平感を感じて不平不満・愚痴につながるケースは多い。
つまり上司が部下を過少評価している状態。
人事評価に100%正解というのはあり得ないのは当然として反面、日本だと現実的に著しい低評価を付けることはあまりしない傾向。
客観的に多くの人が評価している人であれば中間管理職の人がその人を引っ張り上げてあげて評価するのが正当な対価。
ギャップが生じているということは優秀な部下のモチベーションが下がることに繋がるので組織力が落ちる要因ともなるので管理職としてはそこのバランスを整える必要がある。
そういった本来評価されるべき人を評価してあげるのは管理職の責務として当然だと考えますが一方でそうでない人はどんなタイプでしょうか?
不平不満を言う人のタイプ
前述のギャップが生じていないタイプ=自己評価は高いけど周りは評価しない人の傾向はどんな人か?私なりの分析が以下。
自分の考えが正しい・自分の価値観が正義と思っている。
自分の価値観=世間の価値観という考えがベースなので人の意見を聞くという事が基本的にない。
人の意見に対して「でも~」「だって~」で返すことが多い、これらを枕詞にする人は他人に責任転嫁する傾向が強い。
このタイプに不平不満を言われるとキリがない、自分が正しいと思っているから悪者を作るのが得意。
自分が成長しようという気概はなく人の地位・権威を削って価値を貶めて相対的に自分の価値が上がっていると考える人。
周りの人はそれでその人の価値が上がったとそもそも思わないので無意味な行為ですが本人がそれを理解していない。
そして本人は自分の価値と周りからの評価のギャップを感じ続けるので他人を貶める行為を続ける。
良く言えば負けず嫌いと言えなくはないですが手段が姑息、自分自身の努力や研鑽のうえで価値が高まらないと本質的に意味がない事を分かっていない。
このタイプは趣味感覚で不平不満を言う。
彼・彼女らの不平不満の種を取り除いてあげても違う不平不満の種を新たに見つけてくるのでキリがない、ここは不平不満をたくさん言う人に共通する点。
まともに取り合っていると自分がしんどくなっていくので受け流すスキルを上げて自己防衛するべき、純然たる愚痴には基本的に解決策はないと思っています(私見)。
このタイプの人は私の偏見も多分にあるかもしれませんが「リアルが充実していない」気が。
家族と仲たがい、子育てで悩んでいる、恋人とうまくいっていない、彼氏/彼女ができない、etc…理由は様々でしょうが何かしらプライベートに不満があってその捌け口が愚痴。
管理職目線から見た時にこういった人たちに仕事を任せようか?と問われると「しょうもない仕事を任せるか」という判断にならざるを得ない。
理由は単純に仕事が進まないから。
愚痴の多い人から「仕事を頼みやすい人にばかり頼んでいる!」といった文句を聞く事もあるのですが、こちら側目線でいうと「そりゃあそうだろう」と言いたくなる(言うと揉めるから言わないけど)。
とはいえ、そうなると仕事出来る人の立場としては「私にばっかり仕事がくる…」という不満を持つ可能性があるのでフォローしてあげる配慮も必要、バランスは大事。
管理職としての対処法
普段の生活において苦手な人や嫌いな人がいる場所には人間は誰しも近づかないようにすると思います。
職場環境においてはそういうわけにいかないので極論は「ほど良く距離を取る」というのが現実的な対応。
残念ながら自分の力で人を変える事はできないので自分の考え方を変えて現実と折り合いをつけていくというのがつまらないながらも最善策。
管理職の立場からすると振り分ける仕事の量が自然と不平不満の多い社員に対しては減ってしまいます。
会社というテリトリーでなければ徐々にフェードアウトして人間関係を断つというのがベストな選択といえますが生計を立てるという意味で仕事は重要と言わざるを得ない。
もうどうにもならないのであれば転職なども視野に入れるべき、人生は有限なので時間は貴重。
責任ある立場でこういったことを考えるのはあまり望ましくはないですけどね。
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私は不平不満はひととおり聞いて優先して処理するべきタスクとそうでないものに頭の中で整理するようにしています。
話を聞いてあげて業務改善に繋がるようであれば傾聴すべきですがそうでないのなら自分がダメージ負わないように自己防衛するべき、だって純然たる愚痴に意味はないもの。
不平不満はネガティブなエネルギーに満ち溢れているのでそのネガティブをぶつけられると受ける方も精神的ダメージを負います、が人の愚痴で自分のメンタルが落ちるのはバカバカしいじゃないですか?
こちらとしては人の愚痴を聞く事で要らぬ消耗して自分の人生の時間を少しでも汚されないように気を付ける必要があると考えます、ただ解決するべきものと混在させてはダメ。
不平不満を言う事が決して「悪」ではない
ストレスを口に出す事で軽減されるのは研究結果によって判明していて感情を言語化する事で人間の恐怖心や攻撃性を司る偏桃体の活性化が抑えられます。
心理学者のロバート・ビスワス=ディーナー氏の見解だとムカつく!と感じた時はなるべく口に出して「私はいまムカついている!」というのを言語化した方が気分が落ち着いてイライラが減じるという事が分かっています。
人間の脳の構造としても不平不満を抱え込む事は良くない事がハッキリしているので愚痴を言う事自体は悪い事ではないと思っています。
問題なのは職場で悪い影響を与える不平不満、たまに同調して社長の悪口を言うのはガス抜きにもなって悪い事ではない(凄く褒められたものでもないですがね)。
ライトな愚痴であれば受ける側も軽く乗っかっていけるのですが重々しい感じで来られると受ける側もダメージ喰らうので辛いのです(笑)、要はバランスの問題ですね。
時間コントロール
人生という時間は有限だし会社にいる時間も有限、家族と過ごす時間も有限であれば友達と過ごす時間も有限。
だとすれば不平不満を聞く時間が上述の時間を奪っている、と考えることもできますので自分で時間をコントロールするのは人生において大事なんじゃないかなと痛感しています、歳とったせいかもしれませんが(笑)。
仕事をする時間も人生において大切な時間といえるのでなるべく有意義に過ごしたいじゃないですか?
そうなると会社にいる時間はなるべく減らす、且つ業務時間内に効率的に仕事が終わるような考え方を身に付けるのは人生において有用なスキルとなり得ると感じています。
上記の本は時間の管理という観点から書かれた本で時間を大事に扱うという点でとても参考になる考え方が述べられていますのでオススメです。
悪口言っても良いけど人には配慮
職場というコミュニティで悪口で盛り上がる事自体は(積極的に勧めるものではないですが)仕事を行ううえでの潤滑油になる事もあるので完全悪と言い切る事はできない。
ただネガティブな発言が過ぎると言霊の力というのですかね…感受性が強い人を嫌な気分にさせてしまうおそれがありますので場の空気を読むスキルは必要。
どういった事でもバランスが重要で行き過ぎると毒にもなるし、ちゃんとコントロールすれば薬にもなり得るので使い分けを上手にしていくのが大事。
たまには自分を褒める時間もあって良い
その人の性格や組織の在り方で強いストレスを感じている人もいると思いますが、ストレスを感じている人ほど真剣に考えている人の可能性が高いといえます。
だからそういった人はたまには自分を褒めてあげる時間も必要だし趣味や好きなことに没頭して仕事について考えないようにする時間も大切。
休日は完全にオフモードに入って仕事のことは考えないようにするべき、慣れてくると仕事のことがよぎらなくなってきますよ。
休みの日に思い悩んでも会社にいないんだから考えてもしょうがないと割り切ろう(‘ω’)ノ
まとめ
多くのケースで社員への評価が過小評価によるもの、ただ過小評価でない社員の愚痴は聞くに値しないのでなるべく自分が精神的ダメージを負わないように気をつけるべき。
要所では毅然とした態度も必要。