原油をはじめとする商品相場で新たな「スーパーサイクル」が始まっているとの分析をJPモルガンのアナリストが発表した。過去1…
スーパーサイクルの可能性
結論から言うとスーパーサイクルに入ったかどうかは誰も分からないという事。
後日談としてチャートを数十年先に振り返って分析した時に「あの時にスーパーサイクル入りしていたんだな~」となって始めて分かる訳です。
なので現時点でコモディティ相場がスーパーサイクル入りしたかどうかを論じる事自体がナンセンスだなと個人的に思っています。
とはいえ現時点で分からないけども、ひょっとしたらこれからコモディティ相場にビッグウェーブが到来する可能性がある、というのであれば少しそちらに投資資金を向けるというのは合理的、というのが私の現状の考え。
少ない金額でも資金を投じておけば相場の恩恵を受ける事ができます。
後述しますが個人的にはコモディティ相場のスーパーサイクル入りの可能性は高いという前提で今後投資していくつもり。
そもそもコモディティって?
コモディティって何だか難しそうな言葉だな…と、最初思ったのですが要するに商品相場の事を指します。
次に商品相場ってなんやねん?と思うのですが私たちの生活に欠かせない原油・天然ガス・金・銀・銅・トウモロコシ・小麦・大豆というのがメジャーなコモディティ相場のラインナップ。
他にも砂糖・コーヒー・ココア等の食品ジャンルのコモディティから亜鉛・アルミ・ニッケル・スズ等の金属ジャンルのコモディティまでキリがないほど沢山存在しています。
個々の商品価格が上げ下げが物価に大きく影響するので私たちの生活においても普段気にしていないですが影響を与えているといえます。
DBAとDBCというETF
前述したように私はコモディティ相場のスーパーサイクル入りの可能性が高いという前提で投資を勧めています。
そこで何に投資しようかと考えた時にDBAとDBCという二つのETFに投資する事に決定。
DBA=パワーシェアーズDBアグリカルチャー・ファンド
※DBAやDBCなどのアルファベット3~4文字の組み合わせは「ティッカー」と呼ばれてアメリカ市場に上場している銘柄の識別番号のようなもの。
名前はどうでもよくて大事なのは中身、肝心の内容というと要するに農作物に投資している投資商品です。
※粗糖は砂糖になる前の段階のモノ、要するに砂糖の素みたいなモノ。
構成銘柄を見ると人が食する頻度の高いモノで構成されていると感じますのでコイツが値上がりすると私たちの生活に影響が出るだろうな、と予測する事ができます。
経費率:0.89%/年⇒決して安くはないのですがコモディティ関連にまとめて分散投資できるというメリットを考えると、まあしょうがないかな…と考える事にします。
楽天証券のDBAのページを見ると配当利回りが1.51%という事なので経費の0.89%を差し引くとざっくり0.5%の利回りといったところでしょうか。
今回の戦略はどちらかというとキャピタルゲイン(値上がる事による利益)を狙っているので経費倒れにならなきゃあいいな、という方針。
上のチャートがDBAの長期チャート。
2008年の2~3月に最高値の44ドルを付けてから下落トレンド全開で2020年3月に最安値の13ドルを付けて現在はやや反発。
スーパーサイクルの12年周期で考えるとこの辺から反発してもおかしくないと考える事ができます。
DBC=パワーシェアーズDBコモディティ インデックス トラッキング・ファンド
こちらは原油などのエネルギー関連のモノで約50%で構成されているといった内容、次いで食品ジャンル・金属ジャンル。
原油価格が上がった場合には恩恵を受けやすい銘柄だといえます。
経費率:0.85%/年⇒こちらも安くはないですがDBA同様にキャピタルゲインは長期視点で狙う戦略なので目をつむります(長期なら経費安い方がいいじゃん?というツッコミはごもっともですが)。
DBCの配当利回りは1.54%となっておりDBAと同水準、経費を差し引くとリターンについてもDBAとそう大差ないといえます。
こちらも下げトレンドでしたがコロナショックで一旦底打ちして反発、現在は200日移動平均線を抜いてきているのでトレンド転換の可能性を示唆している可能性があります。
こちらは2008年7月に最高値の47ドルを付けてから反転、下落トレンド開始で今に至ります。
スーパーサイクル入りしていると思う理由
個人的な見解でいえばスーパーサイクル入りして商品相場が盛り上がってくるのではないかと思っています。
その理由は投資の世界でも他のジャンルでも言える事ですが歴史は繰り返すという流れがあるという事。
食品価格についてはこういった流れで上下動するというのが歴史的な値動き。
モノの価格は需要と供給のバランスで決まる訳なので人口による要因は大きいです、人口が増えれば需要は単純に増えると考えられますからね。
人口動態によって需要の増減で価格は決まるという事、当たり前の事ですが。
それをふまえて考えてみると現在の世界の人口は増え続けていて2050年には97億人になるという予測。
増加率は地域によって異なり、さらに多くの国で人口が減少ニューヨーク、6月17日 – 本日発表された国連の新たな報告書によ…
人口が増えている訳なので食料・エネルギー等の必要量は多くなる⇒価格が上昇しやすくなるという事。
そして供給量が人口増加に追いついた時にコモディティ関連の価格が下がっていくのだというサイクルがあると推測できます。
人口増⇒コモディティ需要増⇒コモディティ価格も上昇
人口減⇒コモディティ需要減⇒コモディティ価格も下落
原則、人類が生きて存在する以上はこのサイクルの繰り返しのだろうと思っています。
ある種、黄金律のようにこの値動きの繰り返しというのが相場という風に考えているのでコモディティ相場のスーパーサイクル入りというのは案外眉唾ではないのかな?というのが私の考え。
その間に戦争などの特殊要因でイレギュラーな価格の動きというのも十分に起こりえるとは思います。
その考えをベースにコモディティに長期投資というスタンスでDBAとDBCを購入してガチホールド。
正直、経費率は高いので細かい売買には向かないので値上がり益を狙うというスタンス。
通貨安という要因
2020年3月の時点では新型コロナウイルス対策で各国の中央銀行のやる事といえば市中に多くのマネーを流通させて資金ショートによる連鎖倒産を防ぐという施策。
コロナ前からも自国通貨安の流れにするのが主流の流れだった訳です。
通貨(お金)の価値が低くなるという事は相対的に物価が高くなるという事。
とすれば食料・エネルギー関連のコモディティの価格が上がるという可能性は高いといえます。
売る方にすれば足元を見て売るでしょうし、得てして相場は行き過ぎる傾向にありますからね。
投資資金を余裕を持って
私は歴史的な流れを振り返るとコモディティ相場のスーパーサイクル入りによって価格が多少は上がると思ってDBAやDBCのETFに投資する事を決めました。
投資は5割以上の確率のものを選んで長期間行う事で確実にお金が増えるゲーム。
それを鑑みると現状のコモディティへの投資は5割以上の優位性はあるのかな?と思っています。
歴史的な流れを見ると一定のサイクルの流れがあるものの先の事は誰にも分からないので投資する金額は自分の資産額の中の一部にするべき。
個人的にコモディティ向けへの投資額は資産額の2割程度としています。
「卵を一つのカゴに盛るな」という投資格言は超重要ですからね(‘ω’)っ
あと投資するのもしないのも自分で判断して自己責任でやるというのは大前提、他人のせいにしているうちは何時まで経っても投資でお金を増やすのは難しいと思います。
何年か経った後に商品相場の値動きを検証してみて、どんな価格になっているか楽しみに待つとします。
まとめ
コモディティのスーパーサイクル入りの可能性は十分にあり得る。
要因としては2つ。
①人口動態による需給と供給のバランスによるもの②各国の通貨安政策によるもの
資金には余裕を持って分散投資の一角としてコモディティには資産の内の2割程度を振り向けて長期目線でバイアンドホールド戦略。